睡眠不足と高血圧には密接な関係があり、どちらも健康に深刻な悪影響をおよぼします。
高血圧は、血液が動脈の壁にぶつかる力が強すぎる状態です。
心臓病や脳卒中などの、重大な健康問題を引き起こす要因だと考えられています。
一方、睡眠不足は寝つきが悪い、眠りが浅い、またはその両方が原因で、十分な睡眠がとれていない状態のことを指します。
この記事では、睡眠不足と高血圧の関係と、その対処法についてご紹介します。
睡眠不足の人は高血圧になりやすい
睡眠不足の人は、推奨される7〜9時間の睡眠をとっている人に比べて、高血圧になりやすいという研究結果があります。
ストレスホルモンの増加
睡眠不足により、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加し、交感神経の活動が盛んになるため、血圧が高くなりやすくなります。
インスリン抵抗性
さらに、慢性的な睡眠不足は、体内の細胞がインスリンに適切に反応しなくなるインスリン抵抗性を引き起こすこともあります。
インスリン抵抗性は、高血圧の発症を助長することがあります。
睡眠時無呼吸症候群
さらに、睡眠中に気道がふさがれる睡眠時無呼吸症候群の人は、高血圧になりやすいと言われています。
この症状は、睡眠不足と高血圧をともに引き起こす原因となります。
このように、複数の要因によって、睡眠不足は高血圧を引き起こす要因になりえるのです。
睡眠不足を改善する
睡眠不足と高血圧の両方を管理する方法は、いくつかあります。
安定した睡眠スケジュールを確立し、就寝間際のカフェインやアルコールを避けるようにします。
そして快適な睡眠環境を整え、瞑想などのリラックス法を実践し、寝る前のスマートフォンの使用を制限します。
これらのことは、睡眠の質を向上させる上で有効です。
さらに、定期的な運動、健康的な食事の維持、禁煙などの生活習慣の見直しも、血圧を下げるのに役立ちます。
医療機関のアドバイスを受ける
睡眠不足や高血圧が疑われる場合は、医療機関のアドバイスを受けることが大切です。
医療機関では、あなたのニーズに合わせた治療計画を立てることができます。
また、睡眠専門医や循環器専門医を紹介してもらい、さらに詳しい検査をしてもらうこともできます。
まとめ
結論として、睡眠不足と高血圧の関係は十分に解明されています。
睡眠不足は高血圧のリスクを高め、高血圧もまた睡眠障害の一因となる可能性があります。
この2つの問題に対処することで、健康状態を全般的に改善できます。
また、心臓病や脳卒中などの、深刻な健康問題のリスクを軽減することにもつながります。